推拿とは中国で2,500年前の歴史を持つ伝統的な療法です。この療法は手を使って身体の経絡やツボに作用を与え、気・血・津液の流れを良くする人体に有効な中国独特な手技手法であり、慢性的疾患や、健康保持増進に効果が期待できます。
{外力→功→穴位(ツボ)→内能→経絡→内臓器官調整}
中国医学理論に則り、100種類以上もの手技を用い、さまざまな力で経絡とツボを効果的に刺激し、痛みを取ると同時に内蔵の働きも調節し生理機能を回復させます。
また、推拿には中国整体が含まれており、療術範囲も広いのです。
体の外に与えられた心地よい刺激が、経絡という道を通って内臓器官にまで伝わり、自己の治癒力を呼び覚ますのです。
コリ・痛みの解消はもとより、以下のような症状に効果があります。
☆骨及び軟組織の損傷
寝違え、頚椎の痛み、腱鞘炎、五十肩、テニス肘、腰痛、
ぎっくり腰、腰椎間板突出、後天性のO脚・X脚など
☆神経系統の疾病
頭痛、偏頭痛、神経痛、坐骨神経痛、不眠症など
☆消化器系
慢性下痢、便秘など
☆感覚器系
後天性斜視、眼精疲労など
☆婦人の疾病
冷え症、生理痛、更年期障害など
☆小児の疾病
後天的筋性斜頚、夜尿症など
・揺動類手法 施術者の手を振り子運動のように揺り動かす手法
例、一指禅推法、纏法、滾法、柔法など
施術者の指先や手の甲などを用い、指、手、手首、肩の関節を連携させながら連続的に揺り動かす方法である。
・摩擦類手法 患部をこする手法
例、摩法、擦法、推法、分推法、抹法など
施術者の指の腹、手のひら、手の根本、肘などを用い、直線あるいは円運動によって幹部をこする。
・振動類手法 患部に振動を与える手法
例、抖法、振法
両手で四肢の先端部をつかんで小刻みに上下に振り、肩や腰を揺り動かす方法。
・押圧類手法 垂直方向に圧迫する手法 もむ手法
例、按法、点法、捏法、拿法、弾筋法、抓法
押し出すように部位を圧迫あるいは部位をはさむように圧迫する。手指でつかむようにして患部をもむ。
・叩打類手法 たたく手法
例、拍打法、掌叩法、打法、指打法、弾法、垂法
患部をリズミカルにたたく方法
・複合類手法 基本手法を組み合わせて行う
例、推摩法(親指は一指禅推法その他の四指は摩法)
・運動関節類手法 関節や靱帯筋肉を運動させる手法
例、揺法 背法 板法 抜伸法
カイロプラクティクと同様な手法を含む
・軽く揉むのは補、強く揉むのは瀉。
・ゆっくり摩擦するのは補、速く摩擦するのは瀉。
・経絡に沿って行うのは補、経絡の流れる方向と逆の方向に行うのは瀉。
・時計回りに回転させるのは補、逆時計回りに回転させるのは瀉。
・長時間行うのは補、短時間に行うのは瀉。
・心臓に向かって行うのは補。心臓と逆の方向へ行うのは瀉。
◎下の写真は滾法(こんぽう)という手技で、中国の病院でよく使われています。